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床上?床下?浸水被害による損害補償は?どこに請求する?

2018年03月13日 公開
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そもそも浸水被害による請求はどこに?

浸水被害は、台風や集中豪雨などで発生します。
浸水被害は、火災保険によっては保険金が支給されなかったり、所定の条件が保険金の支給にあったりします。
全国各地で、大雨や集中豪雨、台風などでの浸水被害は起こり得ます。
浸水被害に毎年のように遭う場合も、地域によってはあるでしょう。
集中豪雨などでの浸水被害としては、次にご紹介するようなパターンが2つあります。

・降る雨や風が要因になる場合
 ・雨が降った後、川の増水や氾濫などが要因になる場合

一方、火災保険の補償対象としては、台風、豪雨、暴風雨などによる洪水、土砂崩れ、高潮などによる被害があります。
高潮や洪水などはイメージできるでしょうが、土砂崩れも火災保険の補償対象になっているのは意外ではないかと思うでしょう。
火災保険の場合は、「風災」の補償対象に台風の強風による損害がなり、「水災」の補償対象に大雨が台風で降ることによる洪水・床上浸水、土砂崩れなどの損害がなります。

 

火災保険の補償と台風や集中豪雨などでの水災について

浸水による被害は「水災」を付帯していれば保障される

損害保険会社は、火災保険としてオリジナルの商品をそれぞれ販売しています。
そのため、補償内容が同じということではありません。
火災保険の中にもプランがいくつかあり、水災を補償するものとしないものがあります。

また、自分で補償を選ぶタイプのものが、火災保険によってはあります。
このような火災保険の中には、水災の補償を除外できるものもあります。
そのため、今から入る場合は、自分の考えで水災補償がないものを選んだり、あるいは水災補償を除外しなかったりすることができます。

なお、長期契約で火災保険の契約しており、従来の業界共通の普通火災保険、住宅火災保険の火災保険に契約している場合は、水災は補償されません。
このような火災保険は、新しい取り扱いはすでにできないことと、長期契約の2015年10月以降のものは改訂されて10年までになったため、数はだんだん少なくなるでしょう。
このように、水災が補償される火災保険と補償されない火災保険があります。
水災の補償内容が、自分が入っている火災保険はどのようになっているかを確認しておきましょう。

住んでいる地域の水害リスクを確認する

自分が住んでいる地域の水害リスクが、どのくらいあるか確認しておくことも大切です。
基本的に、自分が住んでいる地域が水害リスクが多いところであったり、初めて集中豪雨などが昨今あったために水害に遭ったようなところであったりするでしょう。

また、過去に水害が無い場合でもどのようなことが起きるか分からないため、自分の家は問題無いと安心しないようにしましょう。
なお、国土交通省ハザードマップポータルサイトでは、それぞれの市町村が作ったハザードマップが閲覧できます。
火災保険に入る前に、自分が住んでいる地域のハザードマップを確認したり、過去の水害リスクについて把握したりしておきましょう。

床上か床下大きく変わる保証

高台やマンションの上階に住んでいるのであれば心配ありませんが、半地下や1階のような店舗や住居であれば、今一度水害の損害補償について見直しておきましょう。
現在、火災保険の販売のメインは、どこの保険会社でもオリジナルの自社の商品です。
水災の補償ということでもパターンがいくつかあり、実際の損害を補償するものや、一定の割合を補償するものもあります。
水災の補償の場合は細かい支給条件があるため、水災のリスクが想定される川の近くなどの場合は保険金が支給される条件を十分に確認しておきましょう。
次に、火災保険と床上浸水・床下浸水などによる水災との関係についてご紹介しましょう。

 

水災の保険金が火災保険で支給される条件

・損害が家財あるいは建物の時価の30%以上のケース
 ・損害が床上浸水あるいは45cmを地盤面からオーバーする浸水によるケース

水災の際の火災保険金の支給額は、このようなケースによって違ってきます。
床下浸水などの際は、保険金が支給される基準にならない場合があります。
先にご紹介したように、火災保険はいろいろなタイプが販売されており、もう少し時価の30%の基準を細かく分けるなど、それぞれの保険会社によって基準は違っています。
保険会社でこのような基準が共通とは必ずしも言えませんが、目安の一つとして把握しておきましょう。
特に、住んでいる地域が水災リスクの高いところの場合は、入っている火災保険においてどのような基準で損害補償の保険金が支給されるか、十分に確認しておきましょう。

なお、保険金を水災で請求する際は、基本的に、罹災証明書が必要になります。
風水災の場合には、この罹災証明書は市区町村で発行されます。

 

水災補償の範囲は商品によって異なる

不動産である住宅の保険に関しては、家財と建物に火災保険の目的を設定して、地震保険までをそれぞれにつけるとほとんど問題ないでしょう。

しかし、保険料がかかるために、持ち家の場合は、建物のみに補償対象をしている場合もあるでしょう。
家財道具も、水災の場合は被害が相当出るため、補償と保険料のバランスを考慮しながら検討する必要があります。
水災と言うことでも、真水のきれいなものが必ずしも浸水するということではないため、家の中が泥や汚水などでめちゃめちゃになります。
事務所や店舗などの場合は、住宅の場合よりも契約する保険の目的が商品や設備什器などのために多くなります。
状況によって、火災保険を必要なものに付けましょう。
分譲マンションなどを持っている場合は、住んでいるのは高層階であるため水災は心配ないと思っている人も多くいるでしょう。

また、マンションの場合は、自分の持ち物としては専用部分以外に共用部分もあります。
そのため、保険としては、共用部分にもかけるかを検討する必要があります。
マンションの管理組合で入る最近の保険の場合は、心配はほとんどありません。
しかし、管理組合などもない、何十年も前の保険で、自分で共用部分も保険を付ける必要がある場合は注意しましょう。
マンションが新しい場合などでは心配ないでしょうが、マンションが自主管理の場合は注意しましょう。

水災の損害補償などは必要ない人も中にはいるでしょう。
それぞれの保険会社のオリジナルの火災保険の場合は、最近の商品はほとんど水災補償を無くすことができます。
水災については、「要・不要」が別の補償より明確になっています。
水災の損害補償を無くすことによって、保険料が安くなるため検討してみましょう。
しかし、本当に水災の損害補償が無くいてもいいかについては、十分に検討しましょう。

 

まずは、大家さんと管理会社に連絡を

自然災害の台風などによって家財や物件に被害があった場合に、修繕費は借主が負担するか、それとも大家さんが負担するか、分からないような人も多くいるのではないでしょうか。
ほとんどの人は、頻繫にこのような被害は起きないため分からないでしょう。
ここでは、自然災害の台風などによって被害があった場合に、誰が修繕する責任があるか? についてご紹介しましょう。

・過失が借主にない場合

民法第606条第1項では、物件の修繕に関して、「賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う」というように決められています。
窓ガラスが自然災害の台風などによって割れたような被害があった場合、過失が借主になければ基本的に修繕費は大家さんの負担になります。

しかし、借主の持ち物である家財道具などに関しては、一般的に、修繕費は借主の負担になります。
家具が地震で倒壊して傷がフローリングについた場合は、基本的に、大家さんがフローリングの修繕費は負担し、借主が家具の修理費は負担します。
傷がフローリングについた際に借主が大家さんに申告しないで、退去する際に伝えた場合は、その傷が地震によるものがどうかという証明が難しいため、原状回復費としてフローリングの修繕費を敷金から差し引かれることがあります。
物件の被害が地震による場合は、トラブルになることが多くありますが、基本的に、過失が借主のものでなければ大家さんの負担になります。
そのため、被害があった場合は、まずは、大家さんと管理会社に連絡しましょう。

・過失が借主にある場合

借主の過失によって損害があった場合は、修繕費は借主の負担になります。
例えば、危険物を置いてはいけないところに置いているなどの場合は、善管注意義務という借主が負うべきものを怠ったということになる可能性があります。
善管注意義務というのは、使用上において、客観的・一般的に求められるくらいの注意をする必要があるという注意義務のことです。
例えば、雨戸を台風が来ているにも関わらず閉めなかった、ベランダに荷物を山積みしていたものが倒壊して窓ガラスが破損した、などというようなケースは、過失が借主にあるため、修繕費は大家さんは負担してくれないでしょう。
なお、詳しいことについては、国土交通省の「賃貸借契約の契約、留意点について」を確認してみましょう。

・瑕疵が建物にある場合

瑕疵というのは、過失や欠陥のことです。

例えば、欠陥が物件そのものにあり、この要因によって被害があった場合は大家さんの責任になります。
この他にも、塀が不具合や老朽化によって倒壊しそうになっており、修繕を借主が頼んでいるが対応をなかなかしてくれなくて、最終的に、台風によって塀が倒れて被害があった場合も大家さんの責任になります。
過失が大家さんにあるかどうかが争点で、欠陥、つまり瑕疵があるにも関わらずそのままにしていた場合は、物件以外に借主の持ち物の被害も大家さんの責任になります。

しかし、瑕疵かどうかは見極めが難しい場合もあり、大家さんの責任はどこまでかの線引きが難しい場合もあるので、大家さんと借主が最終的に話し合いをするようになります。
そのため、修繕しないでそのままになっている場合は、証拠を残すために写真を撮っておくようにしましょう。

 

納得いかない場合は弁護士に相談?

浸水被害があった場合は、まずは、大家さんと管理会社に連絡することが必要です。
そして、過失が借主にあるのか、それとも瑕疵が建物にあるのか、借主と大家さんが話し合いをして判断するようになります。
しかし、話し合いがまとまらなくて、納得いかない場合は弁護士に相談するのがおすすめです。
弁護士であれば、浸水被害の責任がどこにあるのか見極めしてくれるでしょう。

 

浸水被害による損害補償は?どこに請求する?のまとめ

浸水被害は、台風や集中豪雨などで発生しますが、火災保険によっては保険金が支給されなかったり、所定の条件が保険金の支給にあったりします。
損害保険会社は、火災保険としてオリジナルの商品をそれぞれ販売しており、火災保険の中にはプランがいくつかあり、水災を補償するものとしないものがあります。
自分が住んでいる地域の水害リスクがどのくらいあるか確認しておくことが大切であるため、国土交通省ハザードマップポータルサイトでそれぞれの市町村が作ったハザードマップを確認しておきましょう。
住んでいる地域が水災リスクの高いところの場合は、入っている火災保険においてどのような基準で損害補償の保険金が支給されるか、十分に確認しておきましょう。

それぞれの保険会社のオリジナルの火災保険の場合は、最近の商品はほとんど水災補償を無くすことができます。
水災の損害補償を無くすことによって、保険料が安くなるため検討してみましょう。
自然災害の台風などによって被害があった場合に、誰が修繕する責任があるか? については、ここでご紹介したように、過失が借主にない場合、過失が借主にある場合、瑕疵が建物にある場合によって違ってきます。

そのため、それぞれの場合について、誰が修繕する責任があるか? について十分に把握しておきましょう。
浸水被害があった場合は、まずは、大家さんと管理会社に連絡して、過失が借主にあるのか、それとも瑕疵が建物にあるのか、借主と大家さんが話し合いをして判断するようになります。
しかし、話し合いがまとまらなくて、納得いかない場合は弁護士に相談するのがおすすめです。

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