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マンションの前の入居者に〇〇、置いて行かれました。残置物ってどうする?

更新日:2019年03月26日
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賃貸経営のオーナーの場合は、残置物についての話を耳にすることも良くあるのではないでしょうか。
残置物というのは、賃貸契約を結んだ入居者が、入居している期間中に承諾をオーナーにもらって、置いていないような設備などを置いて使っていたが、自分が部屋を出る際に撤去するのが大変になってそのまま置いていったものです。
エアコンなどが、代表的な残置物として良くあります。
これ以外にも、残置物としては、洗濯機、冷蔵庫、電子レンジなどもあります。

残置物をどうするかはオーナー次第

賃貸経営のオーナーは、このような残置物について、「残置物であるため責任はもてない」などということで次の入居者と賃貸契約を結んでいる場合も多くあるでしょう。
しかも、契約書において、この残置物を撤去することまで入居者の責任であるとしている場合も多くあります。
つまり、残置物についての責任は、契約した後は入居者の責任に全てなるというようなことが常態になってきているようです。

では、このようなことで実際にトラブルはないのでしょうか?
残置物については、借地借家法や民法、これ以外の法律上ではどのようになっているのでしょうか?
民法で決まっている「原状回復義務」においては、入居者は、賃貸住宅を退去する場合に自分が置いた物は撤去する必要がある、となっています。
当然ですが、この撤去する費用も入居者が負担する必要があります。

しかし、入居者が、オーナーに申し入れして残置物を撤去しないでそのままにしておき、オーナーもその残置物を確認してまだ使用できそうであるため、そのまま置いておいてもいいと了解することも良くあるでしょう。
どのようなものでも、以前の入居者が置いた設備でオーナーが了解したものは、無償でオーナーに譲渡されたようになります。
残置物ということでも、さまざまな経緯があります。

例えば、以前の入居者が、エアコンをオーナーに了解してもらって置いていったとしましょう。
オーナーは、このエアコンを一旦引き受ければ、エアコンの所有者はオーナーになり、残置物にはなりません。
また、一方的に以前の入居者が置いていったエアコンなどの残置物は、以前の入居者のものになります。
この際、残置物が必要なければ、自己負担でオーナーが処分・撤去を行って、以前の入居者にこの費用が請求できます。
このようなことから、残置物については、一方的にオーナーのみが不利なように感じられます。

しかし、このようなことを防止するために、オーナーのリスク負担を担保してくれる、保証委託料を賃貸保証会社に支払う方法もあります。
保証委託料についは、ネットなどで紹介されているため確認してみましょう。

「新入居者」に貸した時点で「貸主の所有物」

どのようなスタイルで残置物をオーナーが引き受けても、新しい入居者にその残置物を貸した時点で貸主、つまりオーナーの所有物になります。
新しい入居者に修理・交換・処分を全て負担させるのは、法的にオーナーに有利になるとは限りません。
賃貸契約において、新しい入居者に残置物を譲る方法がありますが、入居者に拒まれると解決できません。
基本的に、残置物については、以前の入居者間で解決するのがおすすめです。
残置物をオーナーが引き受ければ、自分が初めから所有している設備になります。
残置物のリスクをカバーするためには、先にご紹介した保証委託料を賃貸保証会社に支払う方法などを考える方がいいでしょう。

最悪の場合は、訴訟を考える必要がある?

訴訟になった場合は、入居者とオーナーの関係性、入居する時の諸条件、賃貸契約の際の条件は入居者に厳しいものか、あるいは、有利なものか、などというようなことも非常に影響します。

例えば、賃貸契約の際に、礼金や敷金も無く、残置物も3年くらいしか設置して経っていなく、新しい入居者が使用しない場合は、オーナーの負担で処分する必要があります。
このような状況において、新しい入居者が責任を自分が持って残置物を引き取ります、というようになれば、あまり心配する必要もないでしょう。
一方、礼金や敷金があり、契約する際に残置物も選択の余地が入居者側にない、というような場合は、金額的に同じ程度の負担でも、結果が違ってくる可能性が大きいでしょう。

自分で処分しなくても大丈夫?知ってます?原状回復義務

原状回復というのは、借主の使用、居住によって起きた建物の価値が少なくなったものの中で、借主の過失・故意、善管注意義務違反、これ以外の使用をオーバーするような使用による毀損・損耗を復旧することです。
そのため、損耗などの修繕費・補修費は、借主の過失・故意、善管注意義務違反、これ以外の使用をオーバーするような使用による毀損・損耗に関しては、借主が費用を負担すべきです。
一方、例えば、新しい入居者のための設備の交換、内装などのリフォームに関しては、通常使用および経年劣化による損耗などの修理であるため、オーナーが負担すべきです。
これ以外に、不可抗力の地震などでの損耗、借主と関係ない上階の居住者などの第三者による損耗などがありますが、このような場合は、当然ですが、借主が負担する必要はありません。

トラブルになる前に契約書の内容に記載をしておこう

賃貸借での原状回復については、現在、規制は法的に特にありません。
宅地建物取引業法においては、賃貸借の媒介、代理を宅地建物取引業者が行う際、解約する際の礼金などの精算についての事項の説明が、重要事項説明項目として義務化されています。

しかし、契約する際に、内容が決まっていなければ、その旨を説明するといいようになっています。
原状回復の費用は、入居した際には発生しませんが、最終的に借主が負担するもので、礼金や賃料などと同じように、その金額、内容などの条件によっては、原状回復の費用は賃貸借契約を結ぶ際の判断基準として大切なものになる可能性があります。
原状回復については、このようなことからも、契約が終わる際のみでなく、賃貸借契約の初めの問題として考える必要があります。

そのため、賃貸借契約書に、原状回復条件として貸主・借主の修理費用の負担範囲、原状回復の目安の工事単価などを添付して、貸主と借主がお互いに原状回復条件に関して事前に合意することが大切です。
この際のフォーマットに関しては、ネットなどで紹介されているため参考にしましょう。
なお、原状回復の目安の工事単価は、基本的に、目安にして、単価として把握できるようなものに関しては、できるだけ賃貸借契約書に記載しておく方がいいでしょう。

困ったときの不動産に強い顧問弁護士

残置物や原状回復などで困った場合は、不動産に強い顧問弁護士相談するのがおすすめです。
では、顧問弁護士とはどのようなものでしょうか?
顧問弁護士というのは、ホームドクターと役割が同じようなものです。
例えば、訴えられた、あるいは訴えられそうだ、おかしなことを借主が言っている、賃貸借契約書に記載していることを守らない、などというような法的トラブルに遭った際には、強い味方に顧問弁護士がなってくれます。
顧問弁護士であれば、アドバイスを適切に行ってくれ、処置を見通しを立てて行ってくれます。
また、トラブルが起きないように事前に予防策をアドバイスしてくれます。

顧問弁護士のメリットについてご紹介しましょう。

・相談がすぐにいつでもできる

何かトラブルが起きた際に、顧問弁護士であればすぐに相談することができます。
顧問弁護士がもしいなければ、基本的に、弁護士をまず探す必要があります。
そのため、どのようにして弁護士を探すといいか、弁護士にどのように依頼するといいか分からない、などというような悩みがあります。
これ以前に、基本的に、弁護士にこのトラブルは相談する方がいいか、ということで悩むでしょう。
悩んでいると時間がどんどん経ってきます。

早くトラブルを処置しておくと、解決が上手くできたのにと思ってもすでに手遅れです。
しかし、顧問弁護士がいると、相談がすぐにできるため、対応が遅れた、トラブルが大きくなった、というようなリスクは非常に少なくなります。
さらに、顧問弁護士がいると、安心して仕事ができるでしょう。

・内部の状況を顧問弁護士は把握・理解している

顧問弁護士であれば、本題の相談がすぐにできます。
顧問弁護士はホームドクターであるため、内部の状況を掴んでおり、トラブルが何か起きた場合でも、本題にすぐに入れます。
状況によって、素早く適正な処置ができます。
しかし、普通の弁護士に相談する場合は、内部や内容の説明をまず行ってからやっと本題に入ります。
そのため、費用も時間もかかります。

・無料で法律相談ができるため、相談が気軽にできる

普通の弁護士の場合は、基本的に、料金が相談するのみでかかります。
しかし、顧問弁護士であれば、相談料も顧問料の中に入っているため、相談料がプラスされません。
相談料がその都度かからないため、メールなどで気軽に相談ができるでしょう。

・相談が誰でもできる

顧問弁護士によって違っていますが、弁護士事務所の中には、顧問をしているところの関係者である友人、家族、知人などの相談にも対応しています。
ホームドクターであるため、相談が遠慮なくできます。

・外部に顧問弁護士がいることを示せるので、外部から信用される

自分の賃貸物件のホームページなどに顧問弁護士がいることを示すことによって、外部から信用されるというメリットがあります。
例えば、法令遵守について高い意識がある、というような評価が獲得できます。
また、トラブルが何か起きた場合でも、きちんと対処してくれるということで、トラブルを防ぐことにも役に立ちます。

・法務費用が低減できる

コンプライアンスというのは、非常に大切なことです。
日本は法治国家であるため、法令を遵守する必要があります。
そのため、法務部門を強くすることに、大手の会社の場合は注力しています。

しかし、中小企業の場合は、人材を法務部門に雇用するほど人件費をかけれないというのが実際でしょう。
顧問弁護士が、このような場合にいると力強い味方になります。

また、やり取りを顧問弁護士と行うことによって、例えば、オーナーのスキルアップが図れ、より法律について詳しくなってきます。
そのため、賃貸についての小さなトラブルの場合は、法律の知識を活かしてすぐに対応することができるでしょう。

・対応を優先的にしてくれる

顧問弁護士になっている相談の場合と、普通の相談の場合では、顧問弁護士になっている相談を優先してくれます。
やはり、信頼関係が強い顧客の方を優先するのと同じようなものです。
顧問弁護士の場合は、このようなメリットがあるため、残置物や原状回復などで困った場合は、不動産に強い顧問弁護士が非常におすすめです。

賃貸物件の残置物まとめ

ここでは、そもそも残置物って何ですか? 残置物をどうするかはオーナー次第、「新入居者」に貸した時点で「貸主の所有物」、自分で処分しなくても大丈夫?知ってます?原状回復義務、トラブルになる前に契約書の内容に記載をしておこう、困ったときの不動産に強い顧問弁護士、についてご紹介しました。
残置物というのは、賃貸契約を結んだ入居者が、入居している期間中に承諾をオーナーにもらって、置いていないような設備などを置いて使っていたが、自分が部屋を出る際に撤去するのが大変になってそのまま置いていったものです。

残置物については、民法で決まっている「原状回復義務」において、入居者は、賃貸住宅を退去する場合に自分が置いた物は撤去する必要がある、となっています。
どのようなスタイルで残置物をオーナーが引き受けても、新しい入居者にその残置物を貸した時点で貸主、つまりオーナーの所有物になります。

原状回復というのは、借主の使用、居住によって起きた建物の価値が少なくなったものの中で、借主の過失・故意、善管注意義務違反、これ以外の使用をオーバーするような使用による毀損・損耗を復旧することです。
賃貸借契約書に、原状回復条件として貸主・借主の修理費用の負担範囲、原状回復の目安の工事単価などを添付して、貸主と借主がお互いに原状回復条件に関して事前に合意することが大切です。
残置物や原状回復などで困った場合は、不動産に強い顧問弁護士に相談するのがおすすめです。

顧問弁護士のメリットとして、相談がすぐにいつでもできる、内部の状況を顧問弁護士は把握・理解している、などが挙げられます。

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