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任意売却物件の購入方法とは?

更新日:2019年03月12日
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任意売却物件の購入方法とは

 任意売却物件は他の不動産よりも安価に価格が設定されているため、購入希望者が多いのが特徴です。しかし、安価に設定されているが故、トラブルが起きるのではと心配している方もいます。皆さんも任意売却物件を購入するときにはしっかりメリット・デメリットを確認してから購入するようにしてください。
 今回は任意売却物件を購入する際の注意点やメリット・デメリットについて紹介していきます。

任意売却物件が安い理由

 まずは、なぜ任意売却物件が他の物件よりも安価に設定されているのでしょうか。それは、売却されている物件の所有者がローン滞納者であることが多いからです。銀行や信用金庫などから住宅ローン・教育ローン・事業ローンなど様々なローンの担保として、住宅をかけている場合があります。
 担保は貸したお金が返済されなかったときに変わりに所有権が移るもので、任意売却物件については担保としてかけられていた不動産物件が金融機関に所有権が移り、現金化している状態です。金融機関からすれば化していたお金を回収したいという思いが強いので、市場価格よりも安くても構わないので現金化したいと考えています。
 任意売却をすればローンの返済を免れる変わりに不動産所有権を放棄することになります。物件を引き換えに返済が終わりますが、任意売却を選択する背景にはどのような理由があるでしょうか。
 まずは収入が減少することが挙げられます。一月あたりの収入が少なくなるので、今まで支払っていたローンなどが滞ってしまうことは容易に想像できますね。収入が減る背景には退職や病気・リストラ・転職などがあります。ローンを組んだときの収入を基準にしているため、収入減少は任意売却へつながりやすいです。
 次に多いのが離婚です。夫婦でローン返済をしていた場合や所有権の違いで返済が滞ってしまうことがあります。

抑えておきたい。任意売却のデメリット

 一般的な不動産ではなく、任意売却を購入する際のデメリットにはどのようなものがあるでしょうか。
 まず、債権者との交渉をしなければいけないため、購入が決まるまで時間がかかる傾向があります。債権者とは金融機関のことで、市場価格より安価でも良いのでお金を回収したいと考えていますが、できれば市場価格に近い金額で回収したいです。そこで、任意売却物件の売却金額については債権者からの同意を得る必要が出てきます。
 次に瑕疵担保責任がないということです。一般的な不動産物件には瑕疵担保責任を売主が負うという制度があります。瑕疵担保責任とは不動産物件の欠陥(瑕疵)について、責任を負って保証するという制度です。任意売却物件の場合は売主の瑕疵担保責任を面積にしているため、万が一瑕疵があったとしても買主側が負担しなければいけません。瑕疵担保責任の負担を回避するためには購入前に不動産の状況をしっかり確認することです。また、売主から物件の設備状況確認所などを手に入れることも有効です。

 次に、任意売却金額で提示している金額が安価なため値下げ交渉は基本的にできないこともデメリットです。債権者は債券額に近い金額で売却をしたいとかんがえています。買主は市場価格よりも安価に設定されているだけ、ありがたいと思い購入するようにしましょう。ただし、債権者によっては交渉に乗ってくれることもあるため、念のため交渉するのも一つの手です。
 最後のデメリットは購入した不動産の中に債務者の残置物がある可能性です。通常の不動産取引の場合は残置物がない状態で引き渡すことになっています。しかし、債務者の中にはお金がなくて引越し費用や物の処分費用を捻出できない人もいます。そこで、残置物が残った状態で不動産の引き渡しが行われることがあるのです。このような場合は一度、仲介業者に相談するようにしましょう。

任意売却物件のメリット

 任意売却をすると不動産がなくなってしまうという大きなデメリットは置いておいて、任意売却が競売よりも優れているところを紹介していきます。
 まず、メリットとしてあげられるのは市場相場に近い価格で売却できることです。競売になれば市場価格よりと大きな差をつけた価格で売却されることが多いです。しかし、任意売却の場合、一般的な不動産取引よりかは安価に設定されますが、競売に比べれば高額に取引されることが多いです。主に不動産取引の目安にされる、市場相場に近い価格で取引されることも少なくないです。
 返済を少なくする、返済の代用にするという大義名分がある任意売却の場合、できるだけ売却費用は高いほうが良いですよね。
 次に周囲に知られず売却できるという点です。これは一般的な不動産取引にも言えることですが、通常は不動産を売却していることは周囲の人に知られることはありません。不動産を買いたいと思っている人が調べて、初めて知ります。任意売却ではなく競売にかけられてしまうと、新聞や広告などで大きく宣伝されてしまい、近所の人が知ることも少なくありません。近所の人や周囲の人になぜ物件を売ったのか聞かれても、高く売れたから売ったといえば返済困難だったことは隠せます。
 他にも任意売却をしても残債がある場合は、分割で債務者に無理のないスケジュールへ組み直してくれたという事例もあります。任意売却をすれば自宅がなくなるのが一般的ですが、親戚に任意売却した物件を買い取ってもらい自分たちは住み続けることも可能です。また、自宅を手放すことになり引っ越すにもお金がない場合は引越し時期の相談もできるので臨機応変な売却方法と言えます。

任意売却物件購入する場合の費用

 任意売却物件を購入したときにかかる費用にはどのようなものがあるのでしょうか。一覧にしたのでご覧ください。

売買契約書に貼る印紙代
不動産取得税
登録免許税
不動産仲介会社に支払う手数料
火災保険などの保険料
融資を受ける場合の諸経費

この他にも債務者が引っ越す時の費用を支払って欲しいという交渉をされることがあります。しかし、これは必ず支払うものではありません。支払う余裕があれば支払う程度で良いのでその都度交渉しましょう。

任意売却物件購入の注意点

 任意売却の不動産を購入する際の注意点について紹介していきます。これから紹介する3点を把握しておくと任意売却物件を購入してから「違かった」ということを防げます。
 まずは、競売の取り下げをしてもらうことです。基本的に債務者が債権者への返済を滞らせていることになります。そこで多くの場合、裁判所に競売の手続きをしていることがあります。買主は物件を購入したら、できるだけ速やかに競売から取り下げてもらうようにしなければいけません。これも債権者からすれば、回収できるか否かがかかってくることなので仕方ないですが、競売から取り下げないと裁判が進みせっかく購入しようとした物件が…なんてことにもなりかねません。事前に仲介会社や債権者に競売の期間か大丈夫か確認しておきましょう。
 また、債務者が住宅を担保にかけているローン以外にローンを抱えていないかについても把握しておきましょう。しかし、見ず知らずの人に「他に借り入れしていますか?」とは聞きにくいですよね。そこで、直接聞きはしなくても仲介会社を通じてか、債権者へ確認しましょう。個人情報なので詳しいことまでは教えてくれないでしょうが、他にもあるかないか程度であれば許容範囲ではないでしょうか。
 もし、他にローンや借り入れがあり滞納していると住宅を差し押さえられてしまうことになりかねません。注意するようにしましょう。
 最後の注意点は売買の手付金を売却者に渡さないことです。売却者は債務者であり、1円でもお金が欲しい状態です。また、不動産取引については仲介会社を通していることがほとんどで、売買の契約も不動産会社を通じて行います。最終的にお金を支払うからといって個人間でお金のやり取りをしてしまうと後々、トラブルに発展しかねません。
 特に任意売却をしている債務者はお金に困っていることが多く、手付金を預かったまま使いこむ・逃げてしまうということもありえます。疑ってかかることは心苦しいかもしれませんが円滑に取引が進むと考えて、不動産会社に手付金を預けるようにしましょう。

まとめ

 任意売却物件は一般的な不動産物件よりも安価に取引されます。しかし、その裏には債務者と債権者との関係性が面倒というデメリットがあります。また、通常であれば物件の中に何も荷物はない状態で引き渡しをされますが、任意売却の場合は債務者の荷物が残っている状態で引き渡されることがあります。このような状態だった場合は仲介不動産会社に相談するようにしましょう。

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不動産トラブル弁護士ガイド 編集部

不動産トラブルに関する記事を専門家と連携しながらコラムを執筆中 ぜひ弁護士に相談する際の参考にしてみてください。 今後も不動産に関するお悩みやトラブル解決につながる情報を発信して参ります。

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