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任意売却を弁護士に相談?任意売却に強い弁護士

更新日:2021年06月30日
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任意売却だけでなく、借金のトラブルの際には、弁護士に相談することを思いつくでしょう。
専門家の意見やアドバイスを聞くのみでも、状況を確認したり、対処が適切にできたりするのであれば、相談する値打ちはあるでしょう。
当然ですが、お金が弁護士に相談するためにはかかるため、お金がない時に支払いをさらにするのは躊躇する人もいるでしょう。
借金問題について自分一人で適切な対策が困難な場合は、弁護士に相談するのも間違いなく有効な一つの選択肢です。

しかし、任意売却関係については、メリットとして弁護士に相談するものはあまりないと言えるでしょう。
この理由としては、主として任意売却そのものは債権者と債務者の間での手続きであり、公的な税務署や裁判所と言うようなところが介入する場合がないことが挙げられます。
任意売却の場合、早期に専門の業者に相談する方が、任意売却以外についても相談できるので、多くのメリットがあると言えます。
この方が費用面においても安くなるので、弁護士に頼むよりもいいでしょう。

では、任意売却の場合は弁護士に頼む必要がないのでしょうか?
任意売却でもある一定の条件に該当する場合は、弁護士に相談したり、事態に弁護士に介入してもらったりする方が相当有効になる場合もあります。
このような代表的なケースとしては、ローンを闇金業者から借入していた場合があります。
このような場合は、不正な交渉内容になる恐れがあります。
話を業者と行って、このような可能性をちょっとでも感じた場合は、事情を弁護士に説明してみる値打ちがあるでしょう。
また、ローンの他にも借り入れがいろいろある場合にも効果があります。
このような場合は、任意売却の他にも債務整理として自己破産などのいろいろなものを行うことが必要であるため、債務者にとって何が最もいい選択かを把握する上において、弁護士に相談することは効果があります。

任意売却に強い弁護士がいます

世の中の一般的なイメージとしては、任意売却に強いのは弁護士でしょう。

しかし、任意売却は、任意売却業者や不動産業者でもできます。
では、どうして一般的に、任意売却は弁護士に頼むのでしょうか?
というのは、任意売却に強いのは実際にはプロの法律家の弁護士である、という事実が確かにあるためです。

また、不動産業者などでは任意売却はどうして駄目なのでしょうか?

 

任意売却は不動産業者などが駄目な理由

圧倒的に経験が違う

先にご紹介したように、誰もが任意売却に強いのは弁護士というようにイメージになるでしょう。
そのため、任意売却したいと思うほとんどの人は、法律の専門家の弁護士に頼むようになります。
不動産業者などに任意売却を頼むような人も、最近は多くなっています。
今までの任意売却の実績を考慮すると、圧倒的に弁護士の方が多く経験しています。
当然ですが、弁護士の中にもあまり経験がない人もいます。

しかし、仕事を任意売却の経験がある人から指導されたプロと、実績を経験がない中で積み重ねていくしか勉強できない人を比較した場合に、この力の違いははっきりしています。
いざと言う場合は、経験がある人に代わってもらうといいため、多く任意売却の案件を経験している弁護士事務所を探すと、信頼できるところに頼むことができます。
任意売却の場合は、手続が煩雑になります。
法律関連の話も関係してくるので、経験がなければ相当苦労します。
弁護士に頼んだ場合は、物件を売却するのは実際には不動産業者になります。

また、仕事が分かれている分、最短の時間で法律が関係する手続を間違いなく行ってくれます。
一方、このような手続きは不動産業者は強くないため、売却を早くしたいが時間がかかるような場合があります。

広い知識があるため別の分野でも対応できる

弁護士のメリットは、任意売却以外でも対応できることです。
例えば、債務整理や自己破産などの場合は、手続きと売却を一緒に行ってくれます。
不動産業者の場合は、対応できるのは住宅の売却だけになるので、この他の手続きは最終的に法律の専門家の弁護士などに頼む必要があります。

このように手間が二度になるのであれば、弁護士に初めから頼む方がいいでしょう。
一つの分野に関しては詳しくよく理解している場合でも、この他の手続ができないと意味が全くありません。
任意売却をするような人は問題が他にもある場合が多く、住宅ローンのみを解決すると問題が全て解決できる場合は多くありません。
そのため、いろいろな知識があり、これに対応可能なプロの法律家に頼む場合が多くあります。

豊富に人材がいる

大きな弁護士事務所の場合は、問題をいろいろな分野の人が解決するために行動するようになります。
例えば、税理士、フィナンシャルプランナー、宅地建物取引主任者などというように、任意売却をいろいろな面から見て、解決する手段を考えるようになります。
自宅を任意売却したとしても、最終的に数年後に自己破産するようになれば、せっかく任意売却しても苦労の意味が全くなくなります。
法律の専門家の弁護士の場合は、任意売却をこのようなことも予想しながら行うため、最もいい解決方法をアドバイスしてくれます。
不動産業者の場合は、物件を売却するサポートだけを行ってくれます。

物件を売却するだけの業者であるため、任意売却する人を助けてくれるところでは決してありません。
どちらがいいかと言うと、当然ですが、弁護士の方になるでしょう。
人生をやり直すために、任意売却の問題を解決する方法をアドバイスしてくれることが、弁護士の強みです。
いずれを選択するかは自由ですが、債務者のどのようなことを助けて欲しいかを、十分に考えて選択しましょう。

 

任意売却を弁護士に相談するメリット

ここでは、任意売却を弁護士に相談するメリットについてご紹介しましょう。
任意売却を弁護士に相談する際は、主に住宅ローンの返済が停滞して任意売却する場合と、住宅ローン以外に多重債務が相当あって任意売却する場合で、メリットが違ってきます。

主に住宅ローンの返済が停滞して任意売却する場合

基本的に、任意売却は、住宅ローンの返済が難しくなった場合に不動産を売却するための方法の一つです。
そのため、住宅ローンの返済が停滞したというような不動産を売却するということのみを考慮するのであれば、法律の専門家の弁護士に相談するメリットはそれほどないでしょう。
住宅ローンの返済が停滞したことについて任意売却の相談を弁護士にしても、任意売却そのものは、不動産業者が仲介して行うようになるため、基本的に、任意売却専門業者に直接相談する場合とそれほど大きな違いはありません。
むしろ、早期に任意売却専門業者に相談する方が、リースバックというような買戻しの相談もでき、相談料を弁護士に払う必要がない分、費用が少なくなります。

住宅ローン以外に多重債務が相当あって任意売却する場合

一方、任意売却が住宅ローンの返済が停滞した場合だけでなく、他にも借入金がある、例えば、多重債務で借入が消費者金融などからもある場合などは、債務整理の自己破産などを前提にすると、法律の専門家の弁護士に相談すると、メリットがそれなりにあります。
多重債務が消費者金融などである場合は、今までに厳しい督促が債権者からあるため、辛い思いを心理的にしているでしょう。

このような場合は、弁護士に頼むと、弁護士が介入したことを債権者に対して通知するため、しつこい請求や督促は債権者からすぐに無くなるため、相当メリットがあります。
督促がすぐに無くなるため、任意売却を弁護士に頼むメリットを体感できるでしょう。
これ以外に、消費者金融で相当昔から借入して返済している場合は、状況によっては過払い金の引き直し計算によって、過払い金が返ってくる場合もあります。
過払い金が発生している場合は、法律の専門家の弁護士に頼む大きなメリットがあります。

 

任意売却の専門業者って?

任意売却というのは、不動産取引の特殊なものです。
不動産業者は、一般的に、民法や宅地建物取引業によって仕事を行います。

しかし、任意売却の場合は、民法、宅地建物取引業法の他に、法律知識として民事執行法、弁護士法、債権管理回収業に関する特別措置法などが必要になります。
任意売却の専門の業者であれば、このような専門知識を十分に把握しています。

また、不動産業者でこのような専門知識が無い場合は、任意売却ということでも販売活動を一般の不動産取引のように行います。
そのため、販売活動を債権者の承諾をもらわないで行う、販売価格を残債額で決めており高過ぎるため売却できない、そのままに半年間なっていたため競売になった、などというようにトラブルが多く発生しています。
このようなトラブルを防ぐためにも、任意売却を頼む場合は、その不動産業者の知名度でなく、任意売却についての知名度、任意売却についての実績、別の専門家ときちんと連携が取れているか、ということをベースに、任意売却の専門の業者を選びましょう。

 

任意売却を弁護士に相談するデメリット

任意売却を弁護士相談する場合は、先にご紹介したようなメリットがあるだけでなく、当然ですが、デメリットもあります。
ここでは、任意売却を弁護士に相談するデメリットについてご紹介しましょう。

弁護士に支払う着手金や自己破産のためにお金が必要である

弁護士に頼む場合も、あるいは、自己破産する場合も、お金が必要になります。
過払い金請求の場合は、お金は多少は返ってくるかもしれませんが、それでも、弁護士に頼む場合は報酬としてそれ相応のものが必要になります。
なお、過払い金は、今からはなくなってきます。
基本的に、自己破産をするのは、お金がなくて、住宅ローンの返済ができないためですが、弁護士の着手金を用意したり、自己破産した後に分割で報酬を支払うなど、負担ということでは楽に決してなるということではありません。

また、初めて相談する場合に限定して、相談を無料で行ってくれる弁護士事務所も、ここ最近は多くなってきました。
しかし、弁護士事務所の多くのところでは、初めての相談でも有料の場合がまだ多くあります。

法律の専門家の弁護士は物件の売却活動をしない

不動産業者が物件の売却活動を行いますが、法律の専門家の弁護士は行いません。
任意売却を実際に行う場合は、購入申込額や販売価格の査定、これ以外の売買に関係する条件の交渉などは、不動産業者が全て行います。
そのため、法律の専門家の弁護士に頼んでも、弁護士が紹介してくれた不動産業者などに、最終的に改めて再度頼むようになります。

 

自己破産を勧める弁護士もいる?

法律の専門家の弁護士の仕事は、問題を法律を使って解決することです。
そのため、当然ですが、自己破産を弁護士はすすめてきます。
自己破産そのものは、それなりにいい制度で、悪いものではありません。

しかし、迷惑を連帯保証人にかけたくないということで、少なからず自己破産を希望しない人もおり、自己破産そのものが必要ないと、実務の観点から判断されることも多くあります。
このことは、問題が主に法律を使って解決できないということで、デメリットになるでしょう。
実務の交渉事ということを考慮すると、債務者に負担が限りなく少ない方法がアドバイスできるのは、法律の専門家の弁護士ではないでしょう。
現時点では、これを法律の専門家の弁護士に期待するのは困難でしょう。

 

任意売却を弁護士に相談することのまとめ

ここでは、任意売却に強い弁護士についてご紹介しました。
任意売却でもローンを闇金業者から借入していた場合などは、弁護士に相談したり、事態に弁護士に介入してもらったりする方が相当有効になる場合もあります。
弁護士が任意売却に強い理由は、圧倒的に経験が違う、広い知識があるため別の分野でも対応できる、豊富に人材がいる、ことが挙げられます。
任意売却を弁護士に相談する際は、主に住宅ローンの返済が停滞して任意売却する場合と、住宅ローン以外に多重債務が相当あって任意売却する場合で、メリットが違ってきます。
任意売却の専門の業者であれば、任意売却に関する専門知識を十分に把握しています。
弁護士に相談するデメリットは、弁護士に支払う着手金や自己破産のためにお金が必要である、法律の専門家の弁護士は物件の売却活動をしない、ことが挙げられます。
法律の専門家の弁護士の仕事は、問題を法律を使って解決することです。

この記事の著者

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不動産トラブル弁護士ガイド 編集部

不動産トラブルに関する記事を専門家と連携しながらコラムを執筆中 ぜひ弁護士に相談する際の参考にしてみてください。 今後も不動産に関するお悩みやトラブル解決につながる情報を発信して参ります。

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