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サブリース(一括借り上げ)って何が違うのか。契約からメリットデメリットまで

更新日:2019年07月09日
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サブリース方式と管理委託方式の違いとは

 サブリース方式とは、一括借り上げ、および家賃保証制度のことです。この制度によって不動産のオーナーは、物件に入居者がいる・いないにかかわらず一定額の家賃を保証されます。さらに、オーナーは、さまざまな手続きや家賃回収業務なども不要となり、非常に楽に不動産を経営できるのです。
 このサブリース方式と似たものとして、管理委託方式が挙げられます。両者は似ているようで全く別のものなのですが、一般にはあまり明確に区別されていない場合もあるようです。もし、経営に関わるならばはっきりと違いを理解しておくべきでしょう。
 サブリース方式は、不動産会社がオーナーから住居を借り上げるかたちで、入居者に転貸する方式です。そのため、入居者から預かった家賃のなかから、自分たちが受け取るべき手数料だけを差し引き、残りをオーナーに渡します。
 管理委託方式の場合は、オーナーが受け取った家賃収入のなかから、契約で定めていた一定の金額を「管理委託費」として管理会社へ支払います。それによって、オーナーが管理会社へ管理全般を任せるという方式です。
 サブリース方式と管理委託方式の基本的な収入は、以下のように表されます。

オーナーの家賃収入 = 家賃収入 ー 不動産会社の手数料

 借り上げ会社の手数料は、およそ10%程度となるのが普通です。つまり、単純に計算するならば、家賃収入が10万円の場合、オーナーの家賃収入は9万円となります。1万円は、手数料として請求されるというわけです。管理委託方式の場合は、一般に「委託費」として5%前後が差し引かれることになります。
 サブリース方式を採用している場合、手数料として10%を請求されるケースもあれば、手数料と委託費の合計で15%を請求されるケースもあり、さまざまです。契約時には、手数料の内訳について慎重にチェックすることが欠かせません。

サブリース問題とは?

 「サブリース」と聞くと、「サブリース問題」という言葉がすぐに想起されるのではないでしょうか。これまでに、サブリースにまつわる多くの問題が起こってきています。こうした問題が起こってしまう原因はいくつかありますが、その主なものをいくつか挙げてご紹介しましょう。
 まず、サブリースは「一括借り上げ」という契約で行われているものです。家賃保証をしながらオーナーの利益を上げるための仕組みで魅力的なのですが、じつは宅地建物取引業法が適用されないという背景があります。不動産売買が行われる場合は、法律で細かい事項や罰則まできっちりと定められているのですが、一括借り上げの場合は重要事項を説明するなどの厳格な義務付けがなされていないのです。
 例えば、サブリースの契約書に、家賃が改定される可能性があると明記されていたとしても、それをサブリース会社の担当者からきちんと説明されないというケースがあります。オーナーとなる人は、それほど知識をもっていない場合が多いため、一定期間の家賃が保証されるという口頭での言葉を信じて契約を行ってしまうのです。その上、悪質なサブリース契約が行われたとしても、これを規制する法律や罰則が十分でないという側面もあります。
 このような諸々の事情から、オーナーは契約前に想定していた収入を手にすることができずに困ってしまうというようなトラブルに発展してしまうのです。家賃保証には落とし穴があるということを理解して、慎重に契約を結ぶように注意することが望まれます。

サブリースのメリットやデメリットは何か

サブリース会社からみた場合のメリットとデメリット

メリット
 サブリース会社は、サブリース時の賃料をできるだけ高く設定しつつ入居率を上げることで、管理委託契約時よりも多くの手数料を得られます。また、たんに仲介や管理部分のみを任されている場合に比べると、物件のオーナーとしての立場に限りなく近くなるため、物件の入居者を募集する方法や、物件管理の方法についても自由度が高いという点もメリットです。これによって、よりスムーズに管理ができるようになります。

デメリット
 やはり一番のデメリットは、空室リスクでしょう。入居者が見つからず空室になったとしても、オーナーに対しては賃料を支払わなければなりません。また、入居者が賃料を滞納する場合もあります。このようなトラブルの際には、滞納した入居者への対応をしながら、オーナーへは毎月固定の賃料を支払う必要があり、負担が大きくなってしまうのです。

物件のオーナーからみたメリットとデメリット

メリット
 メリットは大きく二つ挙げられます。一つは、安定した収益を見込めることです。契約期間内であれば、空室率が高くなったとしても変わらず毎月の賃料をサブリース会社から受け取ることができるので、安心感があります。二つ目のメリットは、管理業務を行わなくていいということです。賃料の回収やクレーム対応、契約手続きなど、管理には煩雑で面倒なものが多いですが、これらを全てサブリース会社が一手に引き受けてくれるというのは大きなメリットでしょう。

デメリット
 自分で管理する場合や、管理委託方式の場合と比べると、収入は減ってしまいます。手数料が大きく、一定額しか支払われないためです。
 また、賃料が保証される期間が限定されているというのもデメリットでしょう。通常、物件の価値は年々下がっていきますので、それに合わせて契約が更新されます。収益も下がっていくわけです。
 さらに、保守管理リスクもあります。たとえ毎月の定額収入があったとしても、その一方で費用がかさめば元も子もありません。保守管理が適切になされていない場合、多額の修繕費が必要となるケースもあるので注意が必要です。

サブリースにおける消費税は?

 サブリースは物件を転貸することなので、消費税の扱いが難しいというイメージがあります。ここでは、消費税の扱い方について簡単に説明します。
 まず大前提として、家賃には消費税がかからないことになっています。ただしこれは居住用として使う物件の場合のみです。事務所などを貸す場合の家賃は課税取引の対象となります。
 収益物件のオーナーと、サブリースを行う不動産会社との間の契約で、転貸後に住宅以外の用途で使用することはないと明らかになっているならば、オーナーの収入は非課税扱いになります。居住用の収入として扱われるからです。
 事務所として使用するなどの場合は、課税の対象です。もし、賃貸借契約に置いて、住宅として転貸することが明白でない場合は、仮に住宅用の建物であっても課税取引に該当してしまいます。この場合は8%の税率で消費税がかかってしまいますので注意しましょう。
 つまり、契約上で使用目的を明らかにしておくことが、なにより大切になります。

サブリース契約後の被害

 サブリース契約で問題となる例は主に3つのパターンがあります。

1. 営業文句に乗せられる

 サブリース事業者は、営業のために安心させるようなことばかりを主張してきます。例えば「30年間借り上げる」と言われると、30年間は継続的に安定収入を得られるようにイメージするでしょう。しかし、実際には30年の間に建物が老朽化していくので、賃料が変更されることも大いにあり得ます。契約終了後に修繕費を要求されることもあるそうです。

2. 建物の施工が悪くなる傾向がある

 サブリース事業者は、建築契約に利益を乗せています。そのため、建築費用を抑えて工事の出来が散漫になることもあり得るのです。施工状態が悪く、問題となるケースも生じています。

3. 借金返済のために立場が弱くなる

 収益物件のオーナーは銀行から借金をして物件を購入することが多いです。サブリース業者から毎月の賃料が支払われないと、銀行への返済が滞ってしまいます。それを回避するために、オーナーがサブリース業者の言いなりになってしまうという立場関係が成立してしまうのです。少々無理難題を言われても、簡単には拒否することができなくなってしまいます。

サブリースに強い弁護士は?

 上記のように、サブリースは収益物件のオーナーにとって非常に魅力的なシステムであると同時に、問題に発展しやすい要素もあわせもっています。もし、サブリース被害に遭ってしまった場合は、自分一人で解決しようとせずに、専門家に相談するのが一番です。相談するときには、弁護士を探す場合が多いはずですが、弁護士にも得手不得手がありますので、サブリース問題に詳しい人を探すように努めましょう。「サブリース被害」を得意分野として掲げている人や、不動産投資関連の経験が多い人がおすすめです。

まとめ

 サブリースは、使い方を間違いさえしなければ、オーナーにとってもサブリース業者にとってもメリットのある方式です。しかし、システム的にどうしても問題に発展しやすい側面が否めません。サブリースを始めるなら安心できる評価の高い事業者を選ぶこと、もしトラブルになったらすぐに経験豊富な弁護士に相談することなどに注意して、安心・安全な経営に努めてください。

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不動産トラブル弁護士ガイド 編集部

不動産トラブルに関する記事を専門家と連携しながらコラムを執筆中 ぜひ弁護士に相談する際の参考にしてみてください。 今後も不動産に関するお悩みやトラブル解決につながる情報を発信して参ります。

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