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立ち退きを弁護士に依頼した時の費用とメリット・デメリットのアイキャッチ

立ち退きを弁護士に依頼した時の費用とメリット・デメリット

立ち退きを弁護士に依頼した時の費用とメリット・デメリットのアイキャッチ

立ち退きについて弁護士に相談したいと思っている人は、家賃滞納など、悪質な借主の行為に相当悩んでいたのではないでしょうか。
任意交渉からこのような借主とはまず行うべきで、基本的に、最終手段が立ち退きになります。
ここでは、立ち退きを弁護士に依頼した時の費用とメリット・デメリットについてご紹介しましょう。

立ち退きを弁護士に依頼することのメリットとデメリット

悪質な行為をする借主の立ち退きを弁護士に依頼すると、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか?

立退きを弁護士に依頼した際のメリット

・借主が家賃を滞納している場合は滞納が抑止できる

家賃の滞納が起きるのは、優先順位が家賃の支払いに対して低下するためです。
しかし、弁護士が一旦介入すると、トラブルが解決した後も優先的に家賃を支払うようになるでしょう。

・解決が揉めないでできる

不動産についての貸主と借主のトラブルの場合は、話し合いを当事者同士で行うとよく感情的になるので、進展が全くないような場合が多くあります。
しかし、弁護士が仲介することによって、交渉が平和的かつ冷静に進みます。

・解決が早期にできる

経験と法的な知識が弁護士にはあるため、速やかに書類を作ってから交渉するまでができます。
また、家賃が例え回収できなくても、立ち退きの裁判にスムーズに移り、最小限に滞納による損害をすることができます。

立退きを弁護士に依頼した際のデメリット

・借主との関係が険悪になる

借主に「裁判も辞さない」という考えが伝わることによって、その後良好な関係を借主と保つのが難しくなることもあります。

・借主が家賃を滞納している場合は破産する恐れがある

弁護士が介入すると、支払いがこれ以上難しいと判断されて、弁護士を借主も立てて破産を選ぶ場合もあり得ます。
破産を借主が選ぶと、取り立てができなくなります。

・成功報酬と着手金が発生する

弁護士に依頼する場合は、成功報酬と着手金が発生します。

立ち退きによる法的措置を弁護士に依頼した時の費用

弁護士に依頼すると、立ち退きを効率よく進められます。
ここでは、立ち退きを弁護士に依頼した時の費用についてご紹介しましょう。

相談料

正式に弁護士に依頼する前に相談するようになります。
この相談料の相場としては、有料の場合には30分~1時間について5000円くらいになります。
しかし、ほとんどの弁護士事務所では、初めての相談の場合は無料で行ってくれます。
そのため、相性が自身と合う弁護士を見つけるためにも、無料相談を何回か利用するのがおすすめです。

着手金

案件の依頼を正式に行って着手すると、着手金が必要になります。
20万円以下の1ヶ月の家賃の場合は、10万円~40万円くらいが着手金の相場になります。
弁護士事務所によって着手金は相当違っているため、いくつかの弁護士事務所を比べて検討する方がいいでしょう。

報酬金

借主の滞納した家賃分が回収できると、報酬金を弁護士に支払うようになります。
報酬金の相場としては、多くの弁護士事務所が回収額の10%くらいにしているようです。

弁護士費用を安く抑える方法

ここでは、弁護士費用を、初めての無料相談を利用する他に安く抑える方法についてご紹介しましょう。

分割で弁護士費用を支払う

現在、ほとんどの弁護士事務所では、弁護士費用を後払いしたり、分割で支払ったりすることができます。
弁護士費用を安く抑える方法ではありませんが、支払いを一括で行うより負担は軽くなります。

建て替え制度を法テラスで利用する

弁護士費用を準備するのが困難な場合は、一つの方法として、民事法律扶助制度を法テラスで利用するものがあります。
民事法律扶助制度というのは、所得が低い人のための制度で、弁護士費用を法テラスで立て替えしてくれるものです。
費用として立て替えしたものは、強制退去が終わった後に、毎月5000円ずつ法テラスへ返していきます。

この制度によって、着手金を少なくしたり、報酬金を免除したりすることなどもできますが、所得が低い人を対象としたものであるため、所得がある一定以上のレベル以上の人は利用できません。

立ち退き関連で弁護士によく来る相談

ここでは、立ち退きに関して弁護士によく来る相談についてご紹介しましょう。

・家賃が2ヶ月間滞納されているため、立ち退きの措置をしたいが可能か?

2ヶ月の家賃の滞納であれば立ち退きは難しいでしょう。
最低でも家賃が3ヶ月~4ヶ月は滞納しなければ、執行の許可が裁判でもなかなか出ません。

・時効が家賃にはあるそうであり、4年間家賃を滞納して経っているが、まだ手遅れではないか?

定期的に毎月発生する家賃のようなものの場合は、民法が適用になり、時効が5年になります。
そのため、家賃を回収したり、立ち退きを行ったりする場合は、5年以内に行う必要があります。

・迷惑な借主を立ち退きさせたいため、部屋に合鍵で入って荷物を搬出しようと考えているが、罪に問われないか?

このことをもし訴えられると、器物損壊罪や住居侵入罪になるため止めましょう。

・立ち退きの裁判は時間がどの程度かかるか?

早い場合には3ヶ月~4ヶ月、遅い場合には1年くらいかかります。

・立ち退きの裁判以外にいい方法は何かないか?

根気よく電話、訪問、ハガキなどの任意の交渉を継続する方法があります。

・立ち退きをさせた後の新居を探してあげるべきか?

新居を探してあげたり、引越しする費用を持ってあげたりするような人もいます。
しかし、基本的に、そこまで行う必要はありません。

立ち退きを依頼する上で安心のおける弁護士に出会う為の5つの選び方

立ち退きを依頼する上では徹底して弁護士選びをするほど、満足できる結果が獲得しやすくなるでしょう。
ここでは、立ち退きを依頼する上で安心のおける弁護士に出会う為の5つの選び方についてご紹介しましょう。

その1:明確に費用と支払い方法がなっているか?

口頭で弁護士費用を話してくれても、書面でそれをチェックできないと、最悪の場合には弁護士ともめることにもなり得ます。
依頼する人の気持ちを掴んで、相談に親身になって乗ってくれるような弁護士の場合には、しっかりと重要な契約書などの書面は作成してくれます。

その2:豊富に経験・知識・実績があるか?

弁護士事務所の公式サイトを見た場合に、賃貸トラブルの解決が得意であることをアピールしているかがポイントになります。
立ち退きに関係する多くの実績が紹介されていたり、立ち退きを行う際の費用が詳しく紹介されていたり、立ち退きに関係する説明が記載されていたりすると、その分借主のトラブルを解決するために注力していることになります。

その3:公式サイトでいろいろなコンテンツや弁護士事務所の情報が充実しているか?

スタッフや代表者などの写真が掲載されている、定期的に公式ブログが更新されている、コンテンツの「よくある質問」「お客様の声」などが充実している、というような公式サイトは、悩みがあって心配な依頼する人にとっては非常に心強いと言えます。

その4:相性が合うか?

借主のトラブルを迅速に解決する上で、弁護士は依頼する人と相性が合うかも大切になります。
債務についての質問を弁護士側からしてくれるか、話を真摯な応対で聞いてくれるか、話がしやすいかなども、最終的に弁護士を選ぶポイントになります。
無料相談ができる弁護士事務所を、何件もセカンドオピニオンということで利用して、この中で信頼できる相性が合う弁護士を探すのがいいでしょう。

その5:過去にトラブルが起きていないか?

依頼をされたにも関わらずそのままにしておいた、高額な費用を依頼する人に説明しないで請求したなど、過去にトラブルが起きた弁護士の場合は、懲戒を弁護士会から受けるようになります。
懲戒されたかを調査するためには、弁護士懲戒処分検索センターという弁護士会のネット検索サービスを使ってみましょう。

弁護士に依頼してから立ち退きに至るまでの流れ

借主の家賃滞納などが立ち退きの理由の場合、任意交渉を弁護士へ依頼する前に行うのが基本です。
任意交渉というのは、何回も電話や手紙などで改善しない場合には立ち退きをさせるということを伝えるものです。

問題なく行けるところの場合には、訪問することも有益な方法です。
円満に話し合いで解決することをとにかく目指して、粘り強く支払いの行動を借主が見せるまでは継続することが必要です。
同じように連帯保証人についても催促を行って、改善がそれでも見られないと弁護士に依頼して、次にご紹介するように立ち退きの手続きを進めます。
家賃を支払って欲しいという督促と、支払いしない場合には賃貸契約を解除するということを、内容証明郵便で通知します。

内容証明郵便とは?

日本郵便が、いつ、どのような内容のものを、誰に誰から差し出したかを証明するもので、必ず裁判の場合には書証類として必要なものになります。
この際、滞納している家賃の支払い、または立ち退きの意志が確認できると、合意事項を書面でまとめます。

内容証明郵便の書き方とは?

文字数が内容証明郵便の場合は決まっており、文字数は以下の通りです。

・縦書きの場合は1行に20文字以下、1枚に26行以下
・横書きの場合は1行に13文字以下、1枚に40行以下
・2段組の場合は1行に26文字以下、1枚に20行以下

なお、括弧、句読点などは1文字になります。
用紙はサイズや種類の規定はありませんが、1人の相手に送る場合は、相手用、自分用、郵便局の保管用の3通同じものが必要です。
印鑑は実印でなくてもいいですが、2枚以上の文章になる場合は、契印がその綴目に必要です。
契約解除の効力が、家賃の支払いが内容証明郵便に書いた請求期限内になければ生じます。

契約を解除した後、立ち退きの訴訟を提起します。
裁判の場合は、家賃の支払いも立ち退きにプラスして請求します。
というのは、立ち退きの場合に、家賃も請求することによって、立ち退きにプラスして、部屋の中のものを売って家賃に引き当てすることもできるためです。

裁判所に借主、連帯保証人の被告が出頭した場合は、和解に話し合いでなることもあります。
この場合には、和解調書という判決と同じように強制力があるものが作られます。
この和解調査に従わない場合は、訴訟を再度提起しなくても立ち退きができます。
また、裁判を答弁書を被告が出さないで欠席した場合、証拠書類の必要なものを提出していると、判決として原告の請求を認めるものを裁判官は出してくれるでしょう。
そして、自主的に立ち退きをその後もしない場合は、立ち退きを強制執行するようになります。

訴状以外に立ち退きの訴訟に必要なものとは?

・登記事項証明書(不動産登記簿謄本)
・固定資産評価額証明書
・登記事項証明書(被告・原告が法人の場合)
・約6000円の予納郵便切手
・訴訟額に応じた手数料を納めるための収入印紙
・最低限必要である証拠書類として、建物賃貸借契約書、賃貸借契約解除を通知した内容証明郵便、内容証明郵便の配達証明書

強制執行とは?

強制的に法律上の権利、家賃債権、立ち退き請求権などを実施する手続きです。
強制執行の場合は、裁判所の強制執行を担当する執行官が借主を退去させるようになります。
この場合は、借主と同居の家族だけでなく、全ての動産類や家具を搬出して部屋の中を空にします。

搬出したものは、倉庫にトラックで運搬して保管します。
この強制執行にかかるトラックの費用や作業員などの費用は、基本的に、自分で負担するようになります。
申し立てする際には、お金を執行官に預けるようになりますが、予納金とこのお金のことを言います。

この予納金は、手続きが終わった後に、執行官の手数料を差し引いたものが返金されます。
立ち退きの場合の予納金の基本額としては、1つの物件、1人の相手方の場合で65000円になります。
物件、相手方が多くなるにしたがって、25000円ずつがプラスされます。

●まとめ

立ち退きは、借主の意に反して手続きを強制的に行うもので、厳格な規定が法律上あります。
話し合いを借主と行うことによって円満に解決することが難しい場合は、やはり弁護士に立ち退きについて相談して、指示を細かく仰ぐ方がいいでしょう。
また、立ち退きを弁護士に依頼する場合は、ここでご紹介したような弁護士の費用とメリット・デメリットについて十分に把握しておきましょう。

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編集部 (弁護士)編集部

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