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不動産における瑕疵・瑕疵担保責任とは

更新日:2020年05月12日
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土地や住宅、不動産の取引において、目的物の瑕疵が原因となり損害賠償や契約解除などの紛争が起きる事があります。
しかし不具合を伝える事で、値下がり、買主が現れないなどの原因になるのでは?と不安に感じるものです。
不動産売買において「都合の悪い事を伝えないとどうなるか?」売主にとって重要なポイントとなります。

※瑕疵:不動産物件における、不具合・不都合

瑕疵担保責任とは

(民法570条)
瑕疵を売主が知らない・故意に隠し買主に伝えないまま、売買が成立した場合、
売買契約後に発覚した瑕疵により、予定していた品質・性能が十分ではないと判断された際に、売主が負担する責任をいいます。

家やマンション売却の場合、現状説明書や重要事項説明書などを利用し、

  • リビング扉の建てつけが悪い(季節によって動作が違う)
  • 住宅の壁面にヒビあり(まだ目立ったものではない)

と売買契約までに事前に告知している場合は、後で発覚しても瑕疵担保責任を負わなく手も良いのです。

また、建物と違い土地は不具合が表面化しにくいためトラブルの原因となりやすいです。
土地の売却を考えているなら、瑕疵担保責任に対してより深い理解が必要になると言えます。

種類 損害賠償 契約解消(解除) 分類 根拠
瑕疵担保責任 瑕疵担保責任 民法570条
調査義務違反 債務不履行責任 民法415条
説明(告知)義務違反 債務不履行責任 民法415条

※調査義務:不動産の説明を行う段階として十分な調査が義務づけられています。
※説明義務:取引条件等について、取引の相手方等の判断に重要な影響を及ぼす事実の報告義務があります。
これらの義務は、売主・不動産業者・建築業者が物件の売買状況により行う必要があります。

瑕疵の種類

事前調査で確認・調査により防げる瑕疵

土地:シロアリ、土壌汚染、地中埋説物、地盤の軟弱
建物:シロアリ、建設構造上の主要部分の腐敗、建物傾斜、給排水管の老朽、雨漏りなど

環境的瑕疵

土地や建物に問題はないが、環境に問題がある場合を言います。
近隣建物からの騒音・振動・異臭,日照や展望障害,隣接する遊戯施設・ごみ焼却施設・廃棄物処理施設などです。
このような瑕疵は、調査範囲を広げれば確認できることもありますが、絶対とは言い切れません。

心理的瑕疵

過去に殺人事件や自殺があった。近隣に暴力団事務所・カルト宗教団体があったなどです。
土地・建物・周辺環境も問題がないものの住み心地の良さと言う点では、心理的な欠陥があるとされます。
これは、瑕疵の拡大概念とも言えます。

心理的瑕疵により訴訟を起こった場合、裁判所は総合的に考慮し瑕疵であるかどうかを判断します。

  • 心理的負担の性質
  • 事件などの行為からの経過年月
  • 広く知れ渡っている情報かどうか?
  • 事件などの発生場所
  • 訴訟の対象となる物件の利用目的

心理的瑕疵の有無は非常に判断が難しいため、訴訟は本来避けたいところです。
そのため、契約時にトラブルを避けるため正直に話す方が賢明と言えます。
世の中には、過去の出来事や周辺環境を全く気にしない人や、価格を下げてもらえて幸いと言う人もいます。
売主(貸主)・買主(借主)双方が、問題部分を正確に把握し、それに見合う価格で納得した取引をすることで、欠点は瑕疵ではなくなるのです。
売主(貸主)側が、事情を説明し、取引相手を広く探すことが大切と言えます。

瑕疵担保責任の期間

不動産売買・建物請負契約における、瑕疵担保責任の期間は民法で定められています。

不動産売買の場合

買主が瑕疵を知ってから1年間

新築住宅の建築請負の場合

引き渡し後5年間(庭などの付属部分は10年間)

特約で設定された場合

例1、建物に対する瑕疵担保責任は2年、付属する設備に対しての瑕疵担保責任は3ヵ月
例2、土壌汚染を含む瑕疵担保責任を負わない
契約者双方の合意のもとでこのような特約が設定された場合は、それを優先する。

個人が売主の場合、瑕疵担保責任の期間を6~1年とする特約を結ぶことが多いです。

宅地建物取引業者が売主の場合

引渡後2年間(2年間に関しては、特約を結ぶことは不可能とされています)
買主が瑕疵を知ってから1年間

売主が、瑕疵を故意に隠した場合

買主が「売主は売却時に瑕疵を知っていた」と言うことを立証することで損害賠償を請求できます。
立証は「地歴の確認」「過去の持ち主や入手経緯」を調べることから、立証されることが多いです。
訴えが認められれば、瑕疵を隠した責任を問われ、損害賠償金、慰謝料、弁護士費用等の支払いを売主に請求できます。

売主も知らなかった瑕疵については10年という時効があります。
しかし、知っていて隠していた瑕疵の場合、時効は存在しないと考えられています。

まとめ

売主が調べても発見できなかった瑕疵については、6ヵ月~1年と特約を定めるのが無難と言えます。
発覚が考えられる土地のリスクは、簡易地盤調査・土壌汚染調査を行っておけば大丈夫です。
費用はかかりますが、安心して売却を行うことができます。

既に発見してある瑕疵を隠す事でトラブルに繋がります。
情報開示のタイミングを計りながら買主に伝えましょう。
開示時期に迷うようでしたら、不動産業者にタイミングを一度相談してみるのも良いです。

不動産における瑕疵による損害賠償請求は高額となる可能性が高いです。
そのため、目的の用途に使用できない等の瑕疵が発見された場合には、速やかに弁護士に相談することをおすすめします。

この記事の著者

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不動産トラブル弁護士ガイド 編集部

不動産トラブルに関する記事を専門家と連携しながらコラムを執筆中 ぜひ弁護士に相談する際の参考にしてみてください。 今後も不動産に関するお悩みやトラブル解決につながる情報を発信して参ります。

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