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こんな時どうする?「賃貸借契約の解除」様々な種類と用法

更新日:2019年12月17日
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借主は用途に従って使用する義務がある

住むためだけのマンションやアパートの場合は、基本的に住むため以外のために使ってはいけません。
建物や土地の借主は、民法において、建物や土地をその使途に従って使ったり、利益を得たりする義務があると決まっています。
そのため、借主が住むためだけの部屋を住むため以外に使っていると、賃貸契約が解除される「用法遵守義務違反」になります。

しかし、ビジネスをマンションやアパートの一室でスタートするということでも、ネットショップ、在宅秘書、学習塾など、ビジネスとしてはいろいろなスタイルのものがあります。
では、このような全てのビジネスは、賃貸借契約が解除されるのでしょうか?
住むためだけの部屋を住む以外のために使ってはいけないと決まっているのは、理由がそれなりにあります。

まず、住むためだけの部屋を他の目的で使うことによって、騒音トラブルになったり、人が多く出入りしたりして、迷惑が近くの住民にかかることがあるためです。
また、勝手に部屋の中が改造されたり、汚れたり壊れたりする恐れもあります。
さらに、大家からすると、借主に自分が賃貸した部屋を住むため以外で使われると、初め契約したものとは違うので、裏切られた感じがするでしょう。
このようなことから、住むためだけの部屋は住むため以外に使うことが許可されていません。

 

契約解除には信頼関係の破綻となっているのがカギ

大家は、借主が契約に違反したということで、一方的に借主を立ち退きさせられるのでは必ずしもありません。
賃貸契約を大家が解除するには、信頼関係が大家と貸主の間で壊れていると判断される必要があります。

例えば、在宅ワークやネットショップのビジネスをスタートする程度であれば、商品や人が頻繫に出入りするということではなく、大きな騒音トラブルの可能性もほとんどないと考えられます。
そのため、迷惑を近く住民に借主がかける場合もなく、ビジネスをスタートしたということでも大家と借主の信頼関係が壊れているとまではならないでしょう。

しかし、住むためだけの部屋で料理教室やカラオケスナックをスタートするとどうでしょうか?
料理教室の場合は、床に調味料がこぼれたり、油が部屋に飛び散ったりして部屋のいろいろなところが汚れることがあります。
また、カラオケスナックの場合は、人が頻繫に出入りするだけでなく、近くにカラオケの音が漏れて騒音トラブルになる恐れがあります。
このようなことが実際に発生した場合は、「借主と大家の信頼関係が壊れた」ということで契約解除が家主に認められるでしょう。

用法遵守義務違反による解除

借主は、建物や土地の賃借物の性質で決められた用法あるいは賃貸借契約に従って、建物を使う必要があります。
そのため、住むためだけで賃貸しているにも関わらず他の目的に使っている場合は、賃貸借契約の解除の要因になる可能性がある用法遵守義務違反になります。

賃貸借契約を用法遵守義務違反のために解除する際は、大家は使う方法を改善するように相当期間を決めて催告し、この期間が過ぎてもなお改善されない場合は、内容証明郵便によって契約解除したいという意思を表示して建物の立ち退きを要求します。
一般的に、用法遵守義務違反を借主が行ったことによって、借主と大家の信頼関係が壊れていると賃貸借契約を解除することができます。

無断増改築による解除

借主は、建物や土地の賃借物を大家に返すまでは、家主の賃貸物を使う立場であるため、求められる注意義務である管理者の善良な注意によってこの物を管理する必要があります。
借主は、このような注意義務があるにも関わらず、増改築を無断で行った場合は、賃貸借契約が解除される要因になることがあります。

一般的に、賃貸借契約を増改築を無断に行ったことによって解除する際は、大家は原状回復をするように一定の期間を決めて催告し、この期間を過ぎても原状回復をまだしない場合は、内容証明郵便によって賃貸借契約を解除したいという意思を表示します。
増改築を無断に行うことによって賃貸借契約の解除がトラブルになるのは、特に建物を所有するための借地契約において、特約として増改築禁止のものがあっても増改築を無断で行ったケースです。

このような特約そのものは、使用収益権の合意による制約であり、借地法11条、借地借家法9条の契約条件に当たらないので有効としながらも、通常の土地の利用がこのことによって不当に拘束され、あるいは妨害されるなどの一定の条件では、解除権の行使は特約に基づいてできません。
用法遵守義務違反での解約解除と同じように、増改築を無断に行うことによって借主と大家の信頼関係が壊れていると契約解除ができます。

家賃滞納による解除

大家が建物の立ち退きを借主に要求する際に最も多くあるケースとしては、家賃を滞納しているために内容証明郵便などによって賃貸借契約を解除する場合になります。
契約を解除するということは、一般的に、当事者の片方が、この片方だけの意思表示によって、初めに遡って契約の効力を消滅させるものです。
しかし、賃貸借契約の場合の解除というのは、初めに遡ると面倒になってしまうので、効力が将来に向かって生じます。
賃貸借契約の場合は、例えば、次のようなケースに解除することができます。

・家賃を滞納する賃料の不払い
 ・用法遵守義務違反に当たる
 ・増改築を無断で行う
 ・無断で転貸したり譲渡したりする
 ・特約に違反する
 ・信義則に違反する

なお、信義則というのは、相手の信頼にそむかないで当事者が誠意をもって行動する必要があるという原則です。
ここでご紹介したケースで、賃貸借契約を解除する最も多い理由としては、家賃を滞納する賃料の不払いのケースです。

無断転貸・無断譲渡による解除

賃貸借契約の場合は、基本的に、無断で不動産の賃借物を転貸したり、あるいは無断で賃借権を第三者に譲渡したりすることはできません。
そして、賃貸借契約は、無断で転貸したり譲渡したりすれば解除することができると民法においては決められています。

しかし、無断で転貸したり譲渡したりすると、賃貸借契約をいつでも解除することができるということではありません。
大家が承諾した場合や、別の解除の要因と同じように、「大家に対する借主からの背信的な行いと認められない信頼関係が壊れていないようなことがアピールされて、これが認められた場合は、賃貸借契約を解除することはできません。

 

基本的に転貸あるいは譲渡に当てはまらないケース

転貸の場合は、転借人が借主から不動産を独立して使える権限が与えられている必要があります。
不動産を引き渡しされているだけでなく、不動産を借主の関与あるいは支配がない状態で使ってはいけません。
そのため、借主が、自分の子供や配偶者というような家族を住ませるのは転貸に該当しません。

また、友達が一時的に一緒に住んでいた場合は、借主から独立していないため転貸に該当しない場合が多くあります。

他の入居者の平穏を守る

大家は、法律上、入居している全ての人が住まいとして安全・安心かつ平穏に暮らすことができる環境をサービスする義務があります。
そのため、同じ建物に入居している別の人に借主が迷惑をかけていれば、大家としては借主にこのような行いを止めさせる必要があります。
借主が住むため以外に使っていることを大家が把握しているにも関わらず、対策を全く行わない場合は、不法行為や債務不履行に基づく損害賠償責任を近く住民から要求される場合もあります。
過去の東京地方裁判所の平成17年12月14日の判例においては、飲食店をビルの1階で営業していた借主が、騒音や振動が同じビルの地下にあったライブハウスから発生したのでお店の売上が少なくなって閉店せざるを得なくなったということで、損害賠償責任がこのビルの大家に認められたケースがありました。

このようなことから、借主が住むため以外に使うことによって迷惑を近くの住民にかけたり、部屋の中を汚したり、壊したりする心配がある場合は、可能な限り早い時期に、使う方法を一定の期間を設けて改善するように催告しましょう。

この期間を過ぎても、借主がまだ住むため以外に使うことを止めない場合は、大家は借主に対して賃貸借契約を解除するという通告を内容証明郵便で送った上で、部屋を立ち退くように要求することができます。
借主が内容証明郵便を送っても対応しない場合は、物件を管理している不動産業者などに相談する方がいいでしょう。

1つでも気になることがあったら

家主としては、借主との賃貸借契約を解除したい場合も多くあるでしょう。
例えば、借主が家賃の滞納したなどの理由によって、家主が賃貸借契約を解除したい場合があります。

しかし、実際には、家主が賃貸借契約を解除することはそれほど簡単ではありません。
賃貸借契約の場合は、家主と借主の信頼関係が壊れているということが適用になります。
そのため、家主と借主の間でトラブルが多少あった程度では、賃貸借契約は解除することができません。
賃貸借契約は、家主と借主の信頼関係が壊れたというようなことでなければ解除することができません。

借地借家法によって借主は守られています。

借地借家法があるために、賃貸借契約の解除などが制約されることもあります。
そのため、賃貸借契約を解除する際には、法的な専門の知識が必要になってきます。

つまり、法律のプロである弁護士から、賃貸借契約を解除する際には、アドバイスを受けることが必要になってきます。
弁護士事務所では、不動産の賃貸借契約を解除する際などの賃貸トラブルについて取り扱っています。
不動産は、会社や法人などのビジネスを行っているところのみでなく、ビジネスを行っていない人や個人にとっても大切です。
不動産をビジネスの本拠地あるいは生活の本拠地として賃貸借契約を締んでいる場合は、この賃貸借契約に関してトラブルが発生すれば、暮らしが脅かされるリスクがあります。
そのため、ビジネスを安定させたり、あるいは、暮らしの本拠地を確保しながら平穏な暮らしを保つためには、不動産賃貸借トラブルに対しても専門的でしかも適切に対応する必要があります。
弁護士事務所では、不動産の賃貸借契約についての法的トラブルの相談を受け付けているため、困った場合はすぐに相談しましょう。

 

賃貸借契約の解除の様々な種類と用法のまとめ

建物や土地の借主は、民法において、建物や土地をその使途に従って使ったり、利益を得たりする義務があると決まっています。
そのため、借主が住むためだけの部屋を住むため以外に使っていると、賃貸契約が解除される「用法遵守義務違反」になります。
賃貸契約を大家が解除するには、信頼関係が大家と貸主の間で壊れていると判断される必要があります。
借主は、建物や土地の賃借物の性質で決められた用法あるいは賃貸借契約に従って、建物を使う必要があるため、住むためだけで賃貸しているにも関わらず他の目的に使っている場合は、賃貸借契約の解除の要因になる可能性がある用法遵守義務違反になります。

一般的に、賃貸借契約を増改築を無断に行ったことによって解除する際は、大家は原状回復をするように一定の期間を決めて催告し、この期間を過ぎても原状回復をまだしない場合は、内容証明郵便によって契約解除したいという意思を表示します。
大家が建物の立ち退きを借主に要求する際に最も多くあるケースとしては、家賃を滞納しているために内容証明郵便などによって賃貸借契約を解除する場合になります。

賃貸借契約では、基本的に、無断で不動産の賃借物を転貸したり、あるいは無断で賃借権を第三者に譲渡したりするのはできなく、賃貸借契約は、無断で転貸したり譲渡したりすれば解除できると民法においては決められています。
大家は、法律上、入居している全ての人が住まいとして安全・安心かつ平穏に暮らすことができる環境をサービスする義務があるため、同じ建物に入居している別の人に借主が迷惑をかけていれば、大家としては借主にこのような行いを止めさせる必要があります。
弁護士事務所では、不動産の賃貸借契についての法的トラブルの相談を受け付けているため、困った場合はすぐに相談しましょう。

この記事の著者

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不動産トラブル弁護士ガイド 編集部

不動産トラブルに関する記事を専門家と連携しながらコラムを執筆中 ぜひ弁護士に相談する際の参考にしてみてください。 今後も不動産に関するお悩みやトラブル解決につながる情報を発信して参ります。